平成23年3月29日午後5時55分追加更新
平成23年3月29日午前10時15分追加更新
平成23年3月26日午後8時39分追加更新
平成23年3月26日午前11時55分追加更新
平成23年3月24日午前10時追加
平成23年3月22日午前11時追加
平成23年3月22日午前1時22分Uploaded
「ただちに」「一気に」の裏を読み取る
---------- 平成23年3月29日午後5時46分 開始 ----------
○平成23年3月29日(火)
平成23年3月29日午前8時30分から本ウェブページで紹介した朝のNHK報道番組「あさイチ」で「今日にも、水産庁が勉強会を開始する」との話の裏付けとして、午後4時58分のmsn産経トップニュースの記事を以下に引用。
msn産経トップニュース
【放射能漏れ】
水産物への「濃縮・蓄積はほとんどなし」 水産庁が説明会
3.29 16:58
福島第1原発の事故で、水産物の被曝(ひばく)懸念が高まっていることを受け、水産庁は29日、被災自治体や漁業、流通などの関係者向けに説明会を開いた。水産庁側は、半減期が長く影響が懸念されるセシウムについて「食物連鎖を通じた濃縮・蓄積がほとんどない」と強調。千葉県で行われた放射性物質の調査では、食品衛生法の暫定基準値を大きく下回る結果が出ているとして、冷静な対応を呼びかけた。
水銀などが、海中の食物連鎖で特定の魚に蓄積しやすいことは知られており、放射性物質についても一部で同様の懸念が指摘されていた。しかし、水産庁は「セシウムよりも海水の方が浸透圧が高いため、魚が摂取したセシウムはエラなどから体外に排出される」と説明した。また、海中に放出された放射性物質は薄まるとともに、数千メートル下の海底に沈殿するため、水産物に影響を与え続けることはないという。
千葉県は独立行政法人の水産総合研究センターの協力を得て、銚子沖のキンメダイ、ヒラメ、ヤリイカなどを調査。今月23、24日に採取したサンプルでは、セシウムがまったく検出されないなど、すべての品目で暫定基準値を下回った。
鹿野道彦農水相は29日の閣議後会見で「水産物については、(放射性物質による)支障があるという報告は受けていない」と述べた。
筆者としては、今後も注視していく。
---------- 以上、平成23年3月29日午後5時46分 ----------
---------- 平成23年3月29日午前8時30分 開始 ----------
○平成23年3月29日(火)
---------- はじめての報道「食物連鎖」「濃縮」----------
NHK総合テレビ午前8時15分からの「あさイチ」で、およそ8時17分過ぎから35分までの18分間、「魚は安全か?放射性物質」との表題で、筆者の限られた情報源に間違いが無ければ、テレビ番組としては初めて「食物連鎖」「濃縮」などの表現を用い、海で捕れる魚は、それでも安全であることを内容とした報道。
今日にも、水産庁が勉強会を開始するとの話も加えた報道。
風評および風評被害があってはならず、ゲストの専門家は、分厚い一次情報の資料を高く持ち上げ、「これを出されても一般の人は困るが、正確な情報が求められること」を、明確に指摘したしめくくりのことばが印象深い。
ただし、この「正確」であるかどうかは、繰り返しになるが、筆者の立場からすれば、我々視聴者が、わが国の世界に誇れる教育内容の学習成果とそれぞれが日常で蓄えた豊かで多様な経験をたゆまず独自につなげ総合的に判断していく努力から生まれるはずである。
午前6時のNHKニュース
輸入されたサツマイモから微量の放射性物質―タイ―
の見出しで、茨城県産のサツマイモを輸入したタイで、微量の放射性物質が検出されたが、健康に被害はない、
との報道。
午前7時の同ニュースでは報道されなかったが、すぐさま、タイ国の友人にメールを発信。
実は、筆者は2002年から2004年まで2年間タイ国バンコク市にあるユネスコに勤務し、アジア・太平洋地域における教育および関係の機関等にICTを導入し普及する国際プロジェクトのマネージャーを仰せつかった経験を持つ。これなどがご縁で、わが国で福島原発問題が起こり、刻々と関連情報が世界に発信され、国内と国外の多くの方々からの見舞いなど安否を気遣ってくれるメールをいただいた。多くにメールの中でも、バンコクでの在職時を含めこれまで10数年にわたり特に教員研修にかかる共同研究等の企画と実施などでご一緒させていただいた、当時ICT教育省の局長であるS氏からのもの。3月14日、「篠原、何かあれば、バンコクの自宅を提供する用意があるから、いつでも遠慮なく来たら良い」との趣旨。その際、「日本の科学・技術は現在のタイ国のそれかそれ以上に優れていて心配はしていないが、その時には、ご厄介になる」旨、うれしさのあまり涙し返信した記憶がよみがえったからである。
○平成23年3月28日(月)
平成23年3月28日(月)のNHK正午のニュースで、東京で桜櫻が咲いた、とのニュース。
東北地方には、4月中旬から下旬ころに、との、ニュースである。
自然は、大震災にかかわりなく、時を、季節を着実に刻んでいる。
大震災をもたらした同じ自然の驚異でもある。
MS産経ニュース [ライフ]ニュースでも、
「東京で桜開花 昨年より6日遅く 約1週間で満開」との見出しで、
2011.3.28 11:25
東京管区気象台は28日、東京で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年並みで、昨年より6日遅い。
千代田区の靖国神社にある標本木で同日午前、開花の基準となる5〜6輪が咲いているのを確認した。開花後、約1週間で満開となる。
気象庁によると、ソメイヨシノは今月20日に静岡市で開花したのを皮切りに、22日に福岡市と高知市、27日には名古屋市で開花している、
との記事。
MS産経ニュース
通常の「1000万倍」を「10万倍程度」に訂正
3.28 00:44
福島第1原発2号機のタービン建屋地下1階にたまった水から検出された放射性物質について東京電力は27日昼、「通常の原子炉の水の約1000万倍の濃度」と発表したが、28日未明になって「物質の取り違えがあった。濃度は10万倍程度だった」と訂正した。
この記事は、次の速報。
MS産経ニュース
【放射能漏れ】
濃度1000万倍は誤り 東電「別の放射性物質と取り違えた」
2011.3.27 21:23
謝罪のため頭を下げる東電社員等を写した画像とともに掲載
福島第1原発2号機のタービン建屋地下にたまった水の分析結果について、一部誤りがあったとし、記者会見で頭を下げる東京電力の武藤栄副社長(右から2人目)ら=27日夜、東京・内幸町の本店
本文には、
東京電力は27日、福島第1原子力発電所2号機の事故で、2号機地下にたまった水の放射性物質(放射能)の濃度が通常の1000万倍としたヨウ素134の調査は別の放射性物質コバルト56と取り違えたと発表した。
武藤栄副社長が27日夜記者会見し、「ヨウ素134の29億ベクレルという数字に誤りがあった」と述べた。
東電と経済産業省原子力安全・保安院は26日に2号機タービン建屋地下1階で採った水の放射線濃度は、1立方メートル当たり29億ベクレルとしていた。
あってはならない、重大なミスである。私など、
これまでの報道に誤りは無いのか?
と、重大な疑念を抱かずには、いられない。
こうしたミスは、一度きりで、情報の信頼を損ねる結果になる。
算数・数学では、個々の定理や命題で、何かを証明する際に、反例が一つでも見つかれば、それまでのすべてが否定されることになるからである。
もちろん、反例がそれまでにない新しい数学を生みだす原動力となっていることは数学の歴史から学ぶことのできる否定し得ない事実であり、物理学の発展の歴史でも、「ad hoc」と考えることによって、飛躍的に自然の探求が進み結果としてわれわれの世界が広がったことは、指摘しておかなければならないが。
○平成23年3月27日(日)
朝日新聞第13版第32面「海でつながっている」
全国の漁師、気仙沼へ物資 同じマグロ基地 三崎から
・・・(略)・・・。国内有数の遠洋漁業基地である気仙沼が壊滅的な被害を受けたことを知り、全国各地の漁師たちがそれぞれの港で調達できた救援物資を、神奈川県三崎市の三崎漁港に集結させ・・・(略)、中型漁船の第11八幡丸が、午前11時、気温2度の宮城県気仙沼市の気仙沼港へ、入港した様子を、支援隊の結成から入港した後の活動までを追っている。
一方、午前のテレビ報道では、かのサカナ君が「漁師さんが海に出られるように願っている」と募金活動の様子を。
以上いずれも、被災された漁師さんへの支援である。
---------- 以上、平成23年3月29日午前8時30分 ----------
○平成23年3月26日(土)
---------------------- 平成23年3月26日午後8時25分 -----------------------
いよいよ海の生物類に含まれる濃度の議論が
MSN 産経ニュースが午後8時16分に。
くれぐれも、注意深く慎重に見守り、真正面から向き合いたい。
記事の全文は、以下の通り。
「注意すべきは魚介類に含まれる濃度」ヨウ素1250倍検出で専門家
2011.3.26 20:16
福島第1原発の放水口付近で法令限度の約1250倍という高い濃度のヨウ素131が検出された影響について、経済産業省原子力安全・保安院は「半径20キロ圏は避難区域であり、漁業は行われておらず、周辺環境にただちに影響することはない」と強調している。
保安院は、放射性物質が潮流で拡散し、魚に取り込まれるまでには時間がかかることも指摘。25日に検出された放射性ヨウ素は、半減期が約8日と短いことから「人が食べるまでには相当減っている」として、健康への影響に否定的な見方を示した。
「日本分析センター」(千葉市)の池内嘉宏理事は「海水を飲むことはないので、注意すべきは魚介類に含まれる濃度」と指摘。海水の濃度から魚の濃度を推測することはできないので、実際に魚を捕って計測しないと分からないとしている。(下線部、引用者)
○平成23年3月26日(土)
---------------------- 平成23年3月26日午前8時45分 -----------------------
26日付新聞等報道にも、筆者の見落としがないとすれば、未だ直接正面から向き合う、海産物・水産物関係の記事、報道は、見当たらない。調査、統計処理中であろうか。
しかし、2011年3月26日付朝日新聞朝刊第14版第1面「天声人語」
・・・(略)・・・。寒流と暖流が出会う三陸沖は、世界有数の漁場として知られる。豊かな魚種と漁法から、地元の漁師は「本物のプロが育つ海」と自負していた。遠洋、近海、沿海の魚、養殖に水産加工と持ち味が違う港町が「おさかな文化」を育んできた。・・・(中略)・・・。「ひとつひとつの魚には、漁の仕方があり、旬があり、民話や伝承があり、調理法や保存法がある。」そうした無形の財までが、命と一緒に流されたのではないか。・・・(中略)・・・。大漁旗が帰る浜をまた見たい。海と共存共栄するあの三陸、どうか取り戻してほしい。消費者、漁師仲間、きっと同じ思いだ。(下線部、引用者)
「教師のプロ」養成の大学に勤務する一人として、日本人特有の食文化の継承と発展を重要な学習項目の一つとするESD(持続発展教育)に深い関心を持ち、これを、わが国のみならずアジア太平洋地域の教育者や研究者など、思いを一にする同僚とともに推進しようとしている一人として、そして、もちろん消費者の一人として、まさに同じ思いである。
そして、これを契機に、大震災、福島第一原発事故にともなう海産物・水産物関係の記事、報道が、慎重にかつ正確になされることを期待している。
こちらの報道が、関心は高いか・・・。
タバコをこよなく好む筆者も、もちろん例外ではないが。
2011年3月26日付朝日新聞朝刊第14版第30面「たばこ出荷一時停止 30日から」
昨晩遅くインターネットで見て、ややうなっていたが、新聞記事によれば、「日本たばこ産業(JT)は、25日、全銘柄のたばこの出荷を30日から4月10日まで全国で停止すると発表した。・・・(中略)・・・。栃木県と福島県の工場が東日本大震災で被災し、操業を止めている。・・・(中略)・・・。4月11日から数銘柄の出荷を再開する。
製造業の30%を超える工場等が被災された東北地方にあり、現在の産業構造の変化で、「在庫を抱えないこと」「高度にシステム化されていること」などが、企業経営の主流となっていることが、大きな原因であるという。実は、筆者が今年2月初めに注文したF社のワークステーションも、年度内に納入することは、困難である、との連絡を、昨日いただいたばかりである。
本ウェブページを記述している平成23年3月26日正午前、「放水口付近の海水から基準の1250倍を検出、とのテレビ報道」
インターネットMSニュースによれば、
2011.3.26 11:11
東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故で、経済産業省原子力安全・保安院は26日記者会見し、発電所の放水口付近の海水から、法定の濃度限度を1250倍上回るヨウ素131が検出されたことを明らかにした。保安院は「放射性物質を含んだ水が何らかの形で流れている可能性がある」としている。
2011年3月26日付朝日新聞朝刊第14版29面
子どもの健康 守れ 走る小児科医 避難所の命綱
初めの1カ月が重要、「阪神」で活動の医師
の見出し。福島県内を走り回る小児科医たちの奮闘ぶりを紹介。(下線部、引用者)
この記事の下小さく1段見出し「農産物検査拡大求める」
「厚労省が茨城、栃木、群馬3県に、農産物の放射性物質検査を行う際に地域や品目に偏りなく実施するよう通知を出した。(以下略)」(下線部、引用者)
残念ながら、偏りなく、とはいうものの、やはり文中農産物とあるように、海産物、水産物が含まれているとは、読み取れない。
2011年3月25日付朝日新聞朝刊第14版第27面
放射性降下物、大幅減
とある。
うれしく、ほっとする記事である。
こういう私も先ずは「私にとって好ましい」言い換えれば「私にとってストレスが回避できるような」「リスクを最小限に抑えられるような」記事を選んで精査に努め、私自身の考えとともに記述している。
メディアリテラシーが、当ページ訪問者にも求められる。そのためには、ご自身でできるだけくまなく一次情報を求め、各自が頭と体に蓄積している、蓄積してきた知識と経験に基づいて自問自答を慎重に繰り返し、これら一切の知識等のつながりを探り、新たな独自の情報として納得しつつ再構成し直し、他の人々に伝え、そして、さらにいっそう客観的な情報として自分のものとしていくことである。
同第3面「社説」には、「放射能避難 予測生かし、きめ細かに」(下線部、引用者)とある。
・・・(略)・・・。
急いで考えるべきは、円形にこだわらない避難域の設定だ。測定値や予測値を生かして、・・・(中略)・・・、子どもや妊婦のように優先度の高い人に遠くへ移ってもらうこともありうる。
スピーディ(注:「緊急時迅速放射能影響予測」システム)は、放射性物質がどちらに飛ぶかを刻々予測するために作られた。場所を絞り、時を選んで、避難を促すための強力な道具なのだ。
これを生かさぬ手はない。(下線部、引用者)
気になっている「海産物・水産物」等についての、記事が二つ。ただし、一つ目。2011年3月25日付朝日新聞朝刊第14版第30面には、一段見出しで「基準値以下の食品も把握を 農水省HP、結果公表」とあり、本文には「千葉県は、キンメダイの検体について基準値を下回ったと発表した。(以下略)」と。この記事、紙面の下3段目に、見出しは一段で、本文を読まなければ、海産物等、つまり筆者が心配している日本人が古来から依存して築き上げてきている食文化およびその源である「海の、海の幸の汚染」には、なかなか思い至らない。
この時点では、まだまだ野菜などの農産物と水道水の汚染の現状の報道が、TV、ラジオ、新聞等マスメディアでは、大きく取り上げられているからである。
二つ目は、同第7面2段見出しで「漁業復興へ漁師雇用 農水省、費用負担を検討」の記事。
この記事、文字通り「・・・。農林水産省は、壊れた船の撤去や漁業の清掃といった事業に、地元漁師に取り組んでもらい制度の検討に入った。・・・(以下略)・・・」内容。これはこれで、極めて重要な検討事項であり、早急な結論と実施を願いたい。しかし、改めて、筆者が当初(下記3月22日記載)から危惧している、「食物連鎖」による「(物質の)濃縮・濃度の高度化をともなった体内蓄積」に関係はない。
一方、上記と同じ紙面2011年3月25日付朝日新聞朝刊第14版第7面)「大震災ドキュメント 24日」
11・30すぎ 東京大学で卒業式。・・・(中略)・・・。浜田純一総長は式辞の大半を震災に割き、「次世代が同じ苦しみや悲しみを味わわずに済むようにすることが、学問と学問を学んだ人間の務め」と説いた、とある。
教員養成大学に身を置く一人として、また、「予測すること」「賢明に生きること」を、理科、算数・数学、国語など、教科学習すべてを通じて共通に達成すべき最重要な目標の一つ、と信じている者として、この式辞の内容はストンと納得でき、心と頭に残る話、記事である。「さすが、・・・」と、いうべきか?!
そのためには、私に今何ができるか。
誤解を恐れずにいえば、自分を見つめる良い機会を、この震災は、私に与えてくれている。
同じく、2011年3月25日付朝日新聞朝刊第14版第3面
「Q 水道水と赤ちゃん 現状は?」と5段見出しの記事、その回答は「母乳の心配なし 妊婦も影響なし」との小見出しで「乳児は水道水を飲んじゃいけない、と言われたね」など5項目の一問一答形式で、この小見出しの根拠を示す記事。また、同じく、
「Q 料理は?歯磨きは?うがいは?」(3段)に対しては、「子どもを別にする必要なし」との回答について、2つの一問一答形式でその根拠を。(下線部、引用者)
後者を見て、やや不謹慎ではあるが、友人と初めて東南アジアで仕事をした時のことが思い出された。彼は、歯磨きを、ミネラルウォーターで。私は、ホテルの部屋の水道水で、であった。この先は断定できないが、未だもって、彼にも私にも、体の異変に、何ら自覚症状(?)はない。
新たなことば、「短期間」
3月26日朝6時と7時の「NHKニュース」で、日本小児科学会などが、「短期間」での影響は少ない、とした上で、「水を飲ませないほうが健康に危険」と、警鐘を表明したとの報道。
ここに、また、「ただちに」「一気に」に加えて、新たなことば、「短期間」との表現が使われた。
前2者と同様の、本ページ前日までの以下の議論と同じく、実は「長期間」では、影響がでる、ということかは、不明。これについては、残念ながら、解説等は無い。
○平成23年3月24日(木)
---------------------- 平成23年3月24日午前7時30分 -----------------------
やや明確になってきたか:「長期にわたって」「一時的に」
2011年3月24日付朝日新聞朝刊第14版第1面
水道水「乳児は控えて」 放射性物質 東京23区・多摩5市
東京都は23日、金町浄水場(葛飾区)の水道水から1`あたり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと発表した。東京23区と多摩地域の5市を対象に、・・・(中略)・・・乳児に水道水を与えるのを控えるよう呼びかけている。・・・(中略)・・・。都は「基準は長期にわたって飲み続けた場合の健康への影響を考慮して設定されており、代わりの飲み水が確保できないときに一時的に飲むならば差し支えない」(下線、引用者)
2011年3月24日付朝日新聞朝刊第14版第7面「大震災ドキュメント23日」に、「14・20ごろ 東京都は、葛飾区の浄水場で乳児の飲用に適さない濃度の放射性物質が検出されたと発表。都内23区と多摩地区の一部で乳児の飲用を控えるよう呼びかけた。石原慎太郎・都知事は会見で「直ちに健康に影響はない。水の使い方を冷静に」」(下線、引用者)
「放射性降下物 長い闘いを覚悟しつつ」
(朝日新聞2011年3月23日付朝刊第14版第3面)
「活路は恐きところにある」か(伊藤肇「新装版 左遷の哲学」産業能率大学出版部、2009年3月)
○平成23年3月23日(水)
ようやくか:海産物の影響調査を開始するとの報道
2011年3月23日付朝日新聞朝刊第14版第2面
「魚再開は安全確認後 茨城・千葉 イワシ・サバを調査」との3段抜き見出しで、茨城県と千葉県が海産物への放射性物質の影響調査を23日にも始めることを決めた。魚介類への影響は小さいとみられるが、消費者の安全、安心を重視との報道。(下線、引用者)
一方、同紙面14行見出しで、専門家(水俣病の研究を続けてきたX・A大名誉教授<公衆衛生学>)の話として「魚での濃縮蓄積 心配ない」との見出しの記事。
まずは、地下に浸み込んだ水から
2011年3月23日付朝日新聞朝刊第14版第6面「大震災ドキュメント22日」に、「18・20 厚生労働省、福島県の5市町の水道水から、乳児への規制値を超える放射性ヨウ素を検出したと発表。」(下線、引用者)
○平成23年3月22日(火)
---------------------- 平成23年3月22日午前11時00分 -----------------------
予測していた通りというか、やはり、関係者は、海水の放射能等調査をやっていた。
最初に、本稿を、uploadして17分後、22日午前1時39分に、MSNの「産経ニュース」の一項目として、
「福島第一原発 放水口付近の海水から濃度限度126倍の放射性ヨウ素検出」の記事がでました。
東京電力の発表とあります。
同じく、携帯サイトには、朝日新聞、22日午前5時52分発の記事、
「海水から放射性物質」の見出しで、東電発表とはありませんが、配信されています。
農産物の場合と同じく、海産物についても、テレビ等、この話題一色になるだろう、と考えていましたが、NHKの朝7時のニュースの第二番目の項目として、報道されましたが、他局では、農産物の場合ほどには、詳しい報道がなされていないようです。
わが国は、海に囲まれた海洋資源豊かな国。昔から海の幸を食として生活してきていることから考えると、正直、拍子抜け、ではあります。
「いらぬ混乱、心配を、させてはならない」との関係者の強い思いがあるのでしょうか?
改めて、海産物・水産物への影響についての今後の報道を注視したい。
---------------------- 平成23年3月22日午前1時22分 -----------------------
2011年(平成23年)3月11日(金)午後2時40分過ぎに発生した「東北関東大震災」の影響で、福島第一原子力発電所に深刻な事故がもたらされました。しかし、東京電力、東京消防庁、自衛隊等の身を徹しての調査と復旧の努力が続き、特に3月19日午後2時半から20日にかけての10時間半に及ぶ第三号機への海水の連続放水による効果の兆しが見えてきているとの報道は、未曽有の震災の中で、明るい話題の一つであると思います。
直接の担当者はもちろんのこと、関係者には、大きな感謝の念を抱かずにはいられません。
そして、マスメディアやインターネットを通じて、こうした震災後の多くの被災者およびこれらの人々を支える関係者の状況と、特に我々の日々の生活に直接関連する人体への放射線被曝等に関する詳細な報道に接することができるのは、何よりも重要で有意義なことと思っています。
こうした中、やや、気にかかることが、あります。
2011年3月20日付朝日新聞朝刊第14版第1面に、
農産物 基準超す放射能 ホウレンソウ・牛乳 県「出荷自粛を」
枝野幸男官房長官は19日の記者会見で、福島県内の牛乳と茨城県内のホウレンソウから、食品衛生法上の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などが検出されたことを明らかにした。・・・(中略)・・・。菅内閣は、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響と見て調査し、同原発から一定区域内の産品の摂取制限や出荷規制などの対応を検討する。・・・(中略)・・・。枝野氏は、・・・「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではないことを十分ご理解いただき、冷静な対応をお願いしたい」(下線は引用者)と呼びかけた。
との記事が掲載されています。
詳細を見ると、上の引用に同じ2011年3月20日付朝日新聞朝刊第14版第16面「大震災ドキュメント19日」に、「16・10ごろ 官邸。枝野官房長官が福島県内の牛乳、茨城県内のホウレンソウから、食品衛生法上の暫定規制値を超える放射能濃度が検出されたと発表」(下線は引用者)とあり、
同じく、
「19・15 福島県災害対策本部。県内の原乳からヨウ素が検出されたことを受け、阿久津文作・県保健福祉部長は「ただちに健康に影響を及ぼすものではない」と述べ、県民に冷静になるよう求めた」(下線は引用者)と、
それぞれ記述されています。
しかし、「ただちに、人体に影響はない」(時には「一気に、・・」という表現もあります)というものの、より明確にすべき「徐々に」「じわりじわりと」との表現が見当たらないことを、私は危惧しております。「教育学」「教育方法学」の立場からいえば、「おやっ」と「ん?!」思うこと、「メディアリテラシー」です。
80キロ圏外への避難指示を出したアメリカは、すごい、と改めて感じさせられています。
野菜は、地面から採れるもの。
間もなく、海産物の影響が報告されると、私は、考えています。昨日(平成23年3月21日現在)、まだ報道は見当たらないようです。
風評ではありません。
学習したことから考えると、そうなります。
素朴に、最初に海から海水を汲み上げ第3号機に放水した、あの桶(ヘリコプターから吊り下げられていましたから、ヘリコプターとその機内以上に、放射線量の多い、あるいは濃度の濃い空間にありました)は、2度、3度と放水を繰り返すときに、洗浄したのか。
「洗浄した」という、あるいは、「その都度別の桶を使った」という報道はありません。
ヘリコプターは、ある一定の距離を保って放水し、乗組員も厳しい基準の中で安全が確保されていることは、とても喜ばしいことです。しかし、その桶から放水された水は地中に(たぶん、放水された水の一部は、海に戻ります)浸み込んでいき、いずれも地中あるいは海の生物が生きる糧として、それぞれの生物体内に蓄積されます(その後19日以降に特殊な消防車で放水されている海水も同様です)。これら地面からの農産物、海からの海産物・水産物を、すべてでは無いにしても、今後も、これまで同様に、我々人間が食べます。・・・・
「食物連鎖」による「(物質の)濃縮・濃度の高度化をともなった体内蓄積」が起こることは、小学校と中学校のの理科で勉強したこと、学習する内容です。
「ただちに」(あるいは、「一気に」)という表現の裏には、「徐々に」という重要な表現がありますが、残念ながら、報道には、記述されていないようです。
「徐々に」という表現で影響が表れると容易に考えられるのは、若い人たちと、妊婦さんのおなかの中にいる胎児を含め、小さな子どもたちです。
繰り返しますが、風評ではありません。
組織的に計画された学校教育の中で学習したことがらが正しく、私の理解が極度に間違っておらず、報道等の情報で本件にかかる事項について私の見落としが無いとすれば、上記のことが、今後大いに予測されることだということです。
「予測する」ことによって、「より賢明に行動し、より賢明に生きる」ことができます。小学校から高等学校まで、理科を学習する目的のひとつは、ここにあります。
この「予測する力を育成すること」は、何も「理科」だけではなく、「算数・数学」、「国語」など基礎教科における共通した重要な普遍的目標の一つです。理科、算数・数学では、特にグラフの学習で、「外挿」「内挿」を学びます。国語では、「想像」に通じます。
改めて、特に新聞など、すべての情報を精査しての、本稿ではありませんこと、お断ります。しかし、少なくとも、私は、今後の海産物・水産物の線量1)に注目していきたいと思っています。
(注)1)昨日(平成23年3月21日)正午のNHKニュースで、「放水した水が海に流れ込んでいると思われるので、海の線量を測定することも、考えている」趣旨の、報道がありました。
(13:05, H23.3.21篠原文陽児)